皆さんこんにちは。 広島県広島市安佐北区を拠点に、電気設備工事やデザイン照明、リノベーションを手掛ける株式会社灯(あかり)です。
複数の現場を任された時に、「主任技術者は何件まで兼任できるのか」「法律的に問題はないのか」など、不安に思うことはありませんか?人手不足が叫ばれる建設業界において、一人の技術者が複数の現場を担当するケースは増えていますが、そこには守らなければならない厳格なルールが存在します。
実は、請負金額や現場間の距離、ICT活用などの一定条件を満たすことで、法律上も適正に兼任が可能となり、効率的に現場を回すことができます。
そこで今回は、主任技術者が兼任できる現場数の上限や請負金額の条件、そして近年導入された緩和措置のルールについて詳しく解説していきます。自身の働き方が適法か確認したい経験者や、コンプライアンスのしっかりした会社で働きたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
■兼任できる現場数と請負金額

電気工事の経験者であれば、複数の工事現場を同時に担当する「兼任(兼務)」がいかに大変か、身に染みて理解されていることでしょう。建設業法では、工事の適正な施工を確保するため、主任技術者の配置について厳格なルールを定めています。しかし、すべての現場に一人の技術者を張り付けるのは現実的ではありません。そこで重要になるのが、「どの規模の工事なら兼任が許されるのか」という具体的な基準です。
・兼任は何件まで可能か
法律上、専任義務のない現場(後述する金額未満の現場)であれば、主任技術者が兼任できる現場の数に明確な上限規定はありません。つまり「2件まで」や「3件まで」といった数字での縛りは建設業法には存在しないのです。
しかし、現実的に管理できる範囲を超えて兼任することは認められません。施工計画の作成や工程管理、安全管理といった主任技術者の職務を適切に遂行できることが大前提です。一般的には、移動時間や業務量を考慮し、2〜3件程度が常識的な範囲とされています。無理な兼任は事故や品質低下のリスクを高めるため、会社としての適切な判断が求められます。
・専任が必要な4000万円の壁
最も重要な判断基準となるのが「請負金額」です。 公共性のある施設や多数の人が利用する施設に関する工事で、請負契約の金額が4,000万円(税込)以上(建築一式工事の場合は8,000万円以上)の場合、主任技術者はその現場に「専任(常駐)」しなければなりません。 「専任」とは、他の工事現場との兼任が禁止され、基本的にその現場に常時張り付くことを意味します。
逆に言えば、この金額未満の工事であれば「非専任」扱いとなり、他の現場との兼任が可能になります。当社が扱う店舗やオフィスの照明工事などは、この範囲に収まるケースも多く、柔軟な配置が可能です。
・密接な関係と距離のルール
金額の条件をクリアしていても、無条件に兼任できるわけではありません。兼務する現場同士には「密接な関係」と「近接した距離」が求められます。 「密接な関係」とは、工事の対象となる工作物に一体性があることや、発注者が同一であることなどを指します。
また、現場間の距離については、相互に連絡や調整が容易に行えるよう、物理的に移動可能な距離(一般的には車で1時間圏内程度など)にある必要があります。いつでも現場に向かえる体制が整っていて初めて、安全な施工管理が可能と判断されます。
■国土交通省による緩和措置

建設業界における慢性的な人材不足を背景に、国土交通省は技術者の配置基準に関する規制緩和を進めています。これまで「原則禁止」とされていた兼任(兼務)のルールが見直され、ICTなどの技術を活用することで、安全性や品質を担保しながら柔軟な働き方ができるようになってきました。ここでは、経験者が押さえておくべき最新のトレンドと運用ルールについて解説します。
・監理技術者の兼任緩和ルール
本来、大規模な工事(請負金額が4,500万円以上など※建築一式は除く)に配置される「監理技術者」は、現場への専任が義務付けられており、兼任は一切認められていませんでした。 しかし、法改正により「特例監理技術者」という制度が新設されました。
これは、監理技術者を補佐する者を現場に専任で配置すれば、監理技術者本人は「2つの現場」まで兼任が可能になるというものです。主任技術者クラスの方にとっても、将来監理技術者へステップアップした際に、より多くの現場を指揮できるチャンスが広がったと言えます。
・非専任での掛け持ち運用法
専任義務のない(4,000万円未満の)工事における主任技術者の兼任は、以前から認められていますが、単に「掛け持ちして良い」という許可ではありません。 複数の現場を回る際は、施工の重要なタイミング(コンクリート打設や受電設備設置など)には必ず立ち会うなど、メリハリのある管理が求められます。また、トラブル発生時にすぐ連絡がつくよう携帯電話などの通信手段を確保し、現場代理人や職長と密に連携を取ることが、適正な兼務運用のカギとなります。
■営業所の専任技術者は兼任NG

よく混同されるのが、現場に配置される「主任技術者」と、建設業許可を取得するために営業所に常勤する「専任技術者」の違いです。同じ「技術者」という言葉がつきますが、その役割と兼任の可否は明確に区別されています。うっかり兼任してしまうと、最悪の場合、建設業許可の取り消しや営業停止処分などの重いペナルティを受ける可能性があるため注意が必要です。
・現場常駐との役割分担
営業所の専任技術者は、その名の通り「営業所に常駐して」見積もりの作成や契約の技術的なサポートを行うのが仕事です。そのため、原則として現場に出て施工管理を行う主任技術者や現場代理人を兼任することはできません。 「資格を持っている人が一人しかいないから」といって、営業所の専任技術者を遠くの現場に張り付かせてしまうと、営業所に技術者が不在の状態となり、建設業法違反となります。会社全体で誰がどの役割を担うのか、明確な分担が必要です。
・例外的に認められるケース
原則は兼任NGですが、条件を満たせば例外的に「営業所の専任技術者」が「現場の主任技術者」を兼ねることが認められています。 その条件とは、「工事現場がその営業所と近接しており、常時連絡が取れること」、そして「その工事が専任を要しない(4,000万円未満などの)現場であること」です。
当社(株式会社灯)のように地域密着で工事を行う場合、営業所からすぐ近くの小規模なリノベーション案件であれば、一人の有資格者が営業所の業務と現場管理を適法に兼務し、活躍することが可能です。
■無理なく働くための現場支援

「法律上は兼任できるとしても、実際に体がもつのか?」という不安は、現場を知る経験者だからこそ感じるものでしょう。 株式会社灯(あかり)では、主任技術者が疲弊することなく、効率的にパフォーマンスを発揮できるよう、会社全体でバックアップ体制を整えています。根性論ではなく、仕組みで解決するのが私たちの方針です。
・ICT活用で移動を減らす
複数の現場を持つ際、最大のネックとなるのが「移動時間」です。現場Aから現場Bへの移動だけで数時間を浪費しては、肝心の施工管理がおろそかになりかねません。現場に行かなくても、リアルタイムで映像を確認して指示を出したり、クラウド上で図面や工程表を共有したりすることで、物理的な移動回数を最小限に抑えています。これにより、兼任であっても質の高い管理が可能となり、残業時間の削減にもつながります。
・適正配置で負担を分散
主任技術者が現場を離れる際、現場の安全や工程に空白が生まれないよう、「連絡員」を配置するなどのサポート体制を徹底しています。連絡員とは、主任技術者と連絡を取り合い、現場での指示伝達を補佐する役割の人物です。 また、会社として個人のキャパシティを把握し、無理な件数の兼任をさせないよう受注段階で調整を行っています。「資格があるから」と仕事を押し付けるのではなく、チーム全体で現場を回す意識が根付いているため、安心して技術と向き合える環境です。
■まとめ
今回は、主任技術者の兼任に関する法的ルールや、緩和措置の条件について解説しました。 建設業法や請負金額のルールを正しく理解することは、あなた自身が過重労働から身を守り、プロとして適正な環境で働くための第一歩です。法律を遵守し、ICTなどの新しい技術を活用して負担を減らす体制がある会社でこそ、本来のパフォーマンスを発揮し、安心して長く活躍できるはずです。
■経験を活かして適正な環境で働きたい方は、灯へご応募ください!

株式会社灯では、現在、即戦力となる主任技術者・電気工事経験者を募集しています。 当社は「空間デザイン」に強みを持つだけでなく、社員が無理なく働ける環境整備に力を入れています。「資格や経験があるのに、激務で消耗している」「もっとクリエイティブな仕事で評価されたい」という方は、ぜひ一度お話ししませんか?

